闇を手放して光の方に目を向ける

この間、人生の転機で上手くいかないことが続き、すっかり運命を恨んでしまった方がいらっしゃいました。

客観的にみれば恵まれている部分もあるんだけど、その人の中では「残念だったこと > 恵まれていること」。

「自分は不運」と思い込んでいるから、ますます不運が重なるという悪循環に陥っているようでした。

この宇宙には「自分が強く意識していることが具現化される」という法則があるため、運の無さを恨み、タイミングの悪さを恨み、世の中を恨み、満足な人生を作ってこれなかった自分を責めていれば、ますますそうなります。

こればっかりは本人が「自分を不幸にしていたのは自分だ。もう、こういう生き方はやめよう」と意識を変えないと、現実は「反転」しません。

エックハルト・トールが言う通り「苦しみに飽きるまで人は苦しみ続ける」なんです。

そして「もう嫌だ、もうこんなのは十分だ!」と苦しみを手放すと、海底から浮上するように現実も変わっていくんですよ。

一つ、私の経験を話しますね。

20代~30代半ばの頃、私は意識をポジティブに使って「お願い事」を叶えるのが得意でした。

「こういう仕事をしたい」と思っていれば依頼されるし、「こんな感じの彼氏、いいなぁ」と夢想していたら紹介されるし、「〇〇のライブが見たい」と思えば、プラチナチケットだったとしても誰かが誘ってくれて、しかもいい席。

「徹夜明けで旅行へGOだから機内で熟睡したい」と思えば、直前に旅行会社のダブルブッキングが発覚して座席がアップグレードされ、フルフラットシートで寝ていけました。

「(予算はないが)スイートルームに泊まってみたい」「豪華客船でエーゲ海クルーズしたい」などの他愛ない憧れも、ずいぶん叶えました――願っていれば叶うんだから魔法みたいなものです。

ところが、軽い気持ちで受けたホメオパシー療法がきっかけで、体中に湿疹が出て全然治らなくなり、初対面の人が引くくらいの皮膚になってしまったのです。その状態で丸4年。

予想外の反応に慌てたホメオパスは連絡が取れなくなり、メディアで有名な東洋医学の名医にも「打つ手がない」と言われ、痒すぎて夜も眠れず、人に会う仕事を続けていられたのが不思議なくらい本当に大変だったんです。

その期間、それまで私が目を背けてきた過去の重たいネガティブな感情が、一気にあふれ出てきました。

私はネガティブな感情が、願望実現の邪魔になることを本能的に知っていたらしく、それを心の「開かずの間」にカギをかけてしまいこんでいたようなんですよ。

そんなわけでネガティブエナジー満タンな私は性格も激変。

手負いの獣みたいに猛々しくて怒りやすく、バイオレンスな闘争映画とか大好きになっちゃいました(笑)。

すると、やっぱり「引き寄せの法則」の通りで、人間関係でも不和や嫌なことばかり起きるし、最愛の猫は亡くなるし、分かりやすく暗黒の漆黒の数年間に……。

私の「上の人(ハイヤーセルフ)」に「なんで、こんな状態でろくでもない世界で生きていなきゃいけないわけ⁉」と、何度も苦情を言いましたが……反応なし。全然、反応なし。

実は、自分が闇過ぎると「上」と繋がれないんですよ。

山壁に遮られた深い谷底にいると、ラジオの電波を受信できないのと一緒で、「光」と「闇」では波長が合わな過ぎて繋がれない――ということを身をもって経験しました。

結局、針や東洋医学(スーパー名医を発見したの!)、エネルギー療法のプロの手を借りて、気血水の状態を整え、同時にエネルギーや宇宙のことを学んで、日々セルフでエネルギーを整えるようになったら湿疹は治り、

ネガティブな感情や思い込みを手放すワークを地道に続けるうちに、仕事の内容も人間関係もいい方に様変わりしてしまいました。

今は当時のことを思い出しても、夢のようで現実味がないです。

今思うと、あの経験は「上」とずっと繋がっていられるようになるためにも、エセの願望実現力ではなく、本物の「願えば叶う」を体験するためにも、陰陽(ポジ/ネガ)に代表される宇宙のエネルギーの仕組みを理解するためにも、必要なことだったのでしょう。

もう二度とお断りですけど、貴重な体験でした(笑)。

今、すごく苦しい思いを抱えている方は、嘘でもいいから「自分の現実は自分が作っている。私の意識一つで幸せにも不幸にもなれる。私には創造主と同じだけの力がある」と信じてみてください。

そして、望まないことではなく、望むことに目を向けて、自分にとって心地よくない感情や考え方は出てきたそばから手放してみて。(手放し方のワークや本はたくさんあるから、しっくりくるものを見つけてね)

変わるから。ホントに現実は自分の意識と心の状態次第で変わるんです。

水中と一緒で闇という重りを手放せば、光の方に浮上しますから、ただただ手放して光が射す方を見ましょう。

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