自然を大切にして、自然からも大切にしてもらう

台風19号が大きな爪痕を残して去っていったと思ったら、また雨ですね。

今日、ゴスペルサークルの練習の後におしゃべりしていたら、メンバーのご実家のある地域など、報道には全く出てこない町でも浸水被害や土砂崩れはあるようで、実は3.11と同じくらいの被害が出ているのかもしれない。

なんかもう、無理やりオリンピックを開くより、ボランティア休暇制度を作って、みんなで被災地に手伝いにいくシステムを始める方がいいんじゃない?

幸い、私が住んでいるところは何ごとも無く無事でしたが、天候が昔とはまるで違う現代は、天災は誰にでも起こりうることで「ありえないは無い」と思っておく方がいいですね。

「ありえないは無い」ということで言えば、今回、うちの近所の人たちの台風への備えがすごくて、2日前にはお店というお店から水やパン、カップ麺、乾電池、ガスボンベが消え、公園の犬連れ集団は「犬を連れてどう避難するか」を話しあっていて、

雨戸やシャッターのない窓があるお宅はもちろん目貼り。ベランダから選択竿が消え、庭の自転車は倒してあり、地面に杭を打って物置をロープで固定しているお宅までありました。

もう、みんな、どんだけ恐れている?いったい何日、籠城するつもりですか?と聞きたいくらい万全の対策&買いっぷり。

しかし、私は今回うちの地域は大丈夫な気がする。停電も断水もしない気がする………と、なんとなーく感じていて。

近所の氏神様にお参りしたり、ベランダの荷物を取り込むくらいしかしてなかったのですけど(水は常備)、あまりにも周囲の皆さんの対策が万全で、お店の店員さんにも「いやぁ今回はヤバいですよ。あの15号より大きくて直撃なんですよ」と脅かされるものだから、慌てて前日に遠くまで出かけて電池と食料を買い足し。

家の周囲の電柱やマンションの壁にも「いつもありがとう。台風の間、なんとか持ちこたえてね」と触れて回りました。

ところが一夜明けてみたら、やっぱり無事だったようで。

台風一過の日曜は全住民が外に出ているのではないか?と思うほど、公園もカフェも商業施設も大賑わい。

大人も子供も犬も(?)、みんな「大丈夫だった?よかったねー」と無事を喜びあっており、とてもいい雰囲気でした。

前日は休業していたお店の店員さんたちも、いつもより3割増し笑顔。歌うような「いらっしゃいませー♪」の中には「いやぁ、無事でよかったですねー」と「普通に営業できてうれしい!」が混じってる感じ(笑)。

引っ越してきて1年半ほど経ちますが、近所の人たちとこんなに一体感を感じたことは初めてですよ(笑)。この街を大切に思っている皆さんの気持ちが伝わってきて、改めて「いいところだな」と再確認。

先週の日曜はちょうど「ピクニック日和の海辺の和やかなエネルギー」が漂う天秤座の満月でしたが、まさにそんなムードだったなぁ。

私たちを守ってくれたであろう土地の神様にも、踏ん張ってくれた電柱&電線にも、きちんと機能してくれた溜池&(河川の)調整池にもホント感謝です。

自分が生きる風土を大切にして、風土からも大切にしてもらう。

地球を大切にして、地球からも大切にしてもらう――本来、人と自然、人と地球はそういう関係。

人はやっぱり地球からも、宇宙からもエネルギーをもらいながら生きている存在で、その「循環」がなくなったら死んでしまうというか、滅亡すると思うのです。

効率優先、経済優先で切り捨ててしまった部分、無視してしまった自然の声をちゃんと聴いて尊重することが、豊かで健やかに生きる道なんだろうな――そんなことを思った台風一過の日曜でした。

© 2017‐2024 KAORU.