お受験と未来の働き方

連日、とろけそうに暑いですね。

自分が子供の頃とは、すでに夏の概念が違う気がします。
真夏、盛夏という表現でも足りない、さらに上を行く季節が誕生した気が……。「燃夏」とか「沸夏」とか「焦夏」とか言いたい(泣)。

さて、セッションをしていて、お母さん方からお子さんの教育や進路に関してのご相談を受けることが、ちょくちょくあります。

前から「今の子は自分たち(お母さん世代以上の大人)とはOSからして違うから、同じように考えてはダメ」とお話していますが、本当にそうなんですよ。

今の子たちは宇宙とのつながりが、昔世代よりも濃く強く、自分の魂に合った生き方をすることがデフォルトです。だから、授業に集中できない子が多いのだと思います。

「これ、自分の人生にはいらない」「これ、やっても意味ないな」というのが分かっちゃうのです。

例えば、必要なことを必要なときに自由に宇宙のクラウドから引っ張ってくることができるとしたら……一般的な言い方をすると、必要なことを必要なときにキャッチできたり、それを教えてくれる誰かにつながれるとしたら、山のようにあれこれ記憶しておく必要はないじゃない?

そういうことを本能的に知っている子が増えているのです。
そして、そういう子にとって、昔ながらの教育スタイルは、それこそタイパが悪いし、自分の伸ばしたい能力を伸ばせるわけでもないから、あほらしくなっちゃうのですよ。

そして、中学受験ですが、その子に合う学校、その子が興味を持っている分野や得意なところ(勉強とは限りません)を最大限に伸ばしつつ、ほかは社会に出て困らない程度のレベルに整えてくれて、なおかつ有益な体験ができそうな学校なら、私学進学はいい選択だと思います。

でも、単純に「いい大学に入って、いい会社に就職するのに有利」という理由で無理やり私学に入れるのはナンセンスかもよ~と。

なぜなら、これからAIが爆発的に進化しますから、今の小学生が社会人になる頃には、働き方がめっちゃ変わっていると思うのです。
来年の初夏ぐらいから、すごいですよAI。

最近よく「AIの発達でなくなる仕事」というキーワードを目にしますが、実際、消えていく職業はあると思いますし、これから採用が激減する職種もきっとある。今は「花形職種」と言われている仕事の中にも、ほとんどAIに置き換わってしまうものがあると思います。

(正直、占いも吉凶のような運勢を占うものは、ほぼAIになるんじゃないかな?)

そうなった先に「企業に雇われるメリットってどれだけあるんだろう?」という世界が出てくると思うんですね。頭のいい子は大学を出て(もしくは学生時代から)いきなり起業しちゃう時代が、けっこうすぐにやって来る気がしてます。これから起業はもっと簡単になるでしょうし。

そう、だから、ご自分のお子さんは、お父さん、お母さんとはまるで違う働き方をする可能性が高く、親世代の成功法則は子供には当てはまらないと考えておく方がいいと思うのです。

これから大きく伸びるのは、自分の好きなこと、得意なこと、これをやっていれば幸せで全然飽きないという分野を見つけられた子です。
もちろん、これは子供だけでなく大人にも当てはまります。

「自分はこれが好きだ」という分野を見つけられたら、後はそれを活かしてどう展開するか、どうやって経済に結びつけていくか。

おそらく間違いなくそこで、新たに身に着けるべきスキルや知識が出てきますけど、「これをやりたいから必要」という動機があれば、たいして興味がなくても苦手でも勉強できます、人って。

それは「勉強」というより「好きなことをやるためのパーツ取得」ですからね。

例えば日本人KPOPアイドルや、海外に活躍の場を広げた芸能人が全員、学校のお勉強ができるタイプかというと、そうではないと思います。でも、みんなちゃんと語学を習得して流暢に話してますでしょう?

あれは「やりたいことに必要」だから身につくのです。

人生における小学校卒業ぐらいまでの期間は、自分の好きなことを発見するための時間だと思うんですよ。その人の魂の色がストレートに出る時代ですから、親が先回りしてその子を「剪定」してしまわなければ、子供は「好き」にのめり込み、興味のあることに次々手を出すでしょう。それは、のちのち自分という苗が伸びていくための肥沃な土壌を作る行為でもあります。

周囲を見ていても、子供時代に「役に立つとか立たないとか関係なく好きなこと&遊びに没頭できた人」は、成長してから「自分の道を自分で見つける力」が強いです。

というわけで、私も中学から私学組でしたし、自分に合うところに行けたら私学進学はメリットが大きいと思いますけど、連日の塾通いで子供が完全に死んだ魚のような目になっているなら、中学受験を強いない方がいいと思いますよ。

小学校時代は大事。
知識は大人になってからでも後付けできるし、なんなら他の人に補ってもらってもいいけど、常識という鎧を被ってしまった後で、魂レベルの「好き」を掘り起こすのはけっこう難しい…というか、時間がかかる。
そして、社会人になると、そんなに暇じゃないじゃない?大学生もかな?

自分の内側で燃えている火というか、自分の「要」の部分がなかったら、いくら学力が高くても、その能力は指示通りに動くことや、目先の戦いに勝つことにしか活かされないと思いませんか?

これからの時代は「好き > 学力(お勉強ができる)」だと思います、私は。

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