プログラミングを選ぶ

街に人が少ない三連休、いかがお過ごしでしょうか。

突然ですが『マトリックス』という映画がありましたよね? あれは本当なんですよ。

私たちは文字通りマトリックスの中で生きていて、そこから抜け出ることもできるし、一生はまっていることもできる。そこは自由なんですって。

なかには、わざわざ窮屈なマトリックスにがんじがらめになることを選んで生まれてくる人もいるし、たぶん世代の差もあると思います。

うちの父などは――チャートを見る限り――自分がマトリックスにはまっていることにある段階で気づくんだけど、そこから抜け出る勇気を持てないまま一生を終えるらしい。

今、父は80代になり、まさにそんな感じの晩年を送っているので、彼の「抜け出る体験」は来世なんだろうと思っています。

さて、なんで『マトリックス』の話を始めたかと言うと、本当に今、選択の時にきているからです。

最近ね、ある知人と話していて、すごく違和感を感じたことがあったんですよ。

彼女は大学を出て、ちょっとお勤めをして結婚して、そののち離婚し、今は専門職として働いているアラフィフの女性です。

彼女の職は年齢に関係なく、いつまでもできる仕事だし、高いスキルをお持ちなので、一つの会社でずっと働いてきた同世代の男性と比べても「この先の人生の安泰度」はかなり高い方だと思うんです。

その彼女がこの間「既婚女性は守られているけど、独身の女性は社会的に守られていないから……」と、しみじみ言ったんですよ。

彼女が婚活をしているのは知っているし、それが上手くいかないことも知っていましたが、独身の女性(つまり私たちだ)って守られてないの!? ていうか「守られる」ってどういう定義?

男尊女卑が長く続いてきたこの国で女性であることのデメリットはもちろん承知だし、実際にとても弱い立場に追いやられる女性がいるのはその通りですが、「守られない立場問題」は今や性差より世代間格差の方が大きい気がする。

それに、私の周囲には性差別が当たり前の社会で、しなやかに闘い、お茶目にポジションを確立してきた独身女性も多いので、ぜんぜん同意できず、返答に困りました。

うーん……20代半ばぐらいだったら、全力で「男に守られる」ことに賭けるのもいいと思うけど、50代でしょ?全面的に頼れる男性に守られようと頑張るくらいなら、頼りになる友人やネットワークを持ち、世界を広げる方が鉄壁の守りになると思うけど??? 

そう思ったものの、私は彼女の「歴史」をたいして知らないし、何でも言いあえるほど親しくないので何も言いませんでした。

でも「独身女性は守られていない」発言を聞いて、腑に落ちたことが。

彼女はプロとしていい仕事をしているのに、なんだかとても自己肯定感が低く悲観的。発展を拒んでいるような感じさえあって、不思議だったのですけど、彼女の中には「独身女性は社会的に守られない」という強力なプログラミングがあるために、独身である今、自然と社会的弱者になるような選択をしてしまうし、未来予測も悲観的になるんじゃないかな。

人生は「プログラミングのとおり(信じているとおり)」になるから。

対する私の友人知人たちは、そういうプログラミングが無い。おそらく最初から無い人もいるし、大人になって自分で外した人もいると思う。だけど、とにかく社会で自立して活動する上で足かせになるようなプログラミングは持ってない。

だから、大した年の差はないのに「別の国の人」のように違うんだなぁ。うーむ。。。

プログラミング、何を信じるかって、すごく大事。特に今みたいに既存のマトリックスが壊れていっているときは、不要なプログラミングを外す大チャンスなんだけど……「独身女は守られない」を免罪符にしている感もある彼女には余計なお世話かな?

本人には言いにくいけど、すっごく大事なことだと思うので書いてみました。

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